• ホーム
  • 若者の「マイホーム離れ」!?車も家もいらないは本当?

若者の「マイホーム離れ」!?車も家もいらないは本当?

2019年06月02日
高いビル

20代などの若者を中心に、金銭的負担が大きいことから車離れ現象が顕著にみられているのはメディアで報道されるところです。とりわけ公共交通機関が発達している首都圏では、コストをかけてまで自動車を保有する必要性が低いことから車離れの傾向は顕著になっているようです。それでは高額な金銭を必要とする点で共通するマイホームについてはどうなのでしょう。いわゆるマイホーム離れの現象が若者世代にも広がっているのかを、調査したアンケートが実施されデータが公開されています。

そのアンケートというのは、オウチーノ総研が実施したマイホームに関する世代別の認識を調査したもので世代ごとのマイホーム離れの傾向を明らかにしています。アンケートの対象は20代から60代まで男女を対象に、約1,000人を対象にオウチーノ総研が2012年に実施したものです。

アンケートに現れたマイホームへの認識について見てみると、20代の若者の6割以上が欲しいと回答していることが分かります。若者の車離れに象徴されるようにマイホーム離れも定着していると推測されていますが、調査結果はそのような見方とは裏腹の結果となっています。

オウチーノ総研のマイホーム離れに関するアンケートのデータのさらに詳細を分析してみます。「あなたが新入社員だった頃にマイホーム購入したかったですか」との問いかけに、絶対に欲しいと回答したのは60代で、20代は20%未満の割合です。この回答を見る限りでは若者にマイホーム離れが広がりつつあるとの見解を裏付けものと言えそうです。

しかしどちらかというと購入したい、との回答を加えると1位の60代についで20代で、6割の数字となっています。60代というのはいわゆる「団塊の世代」とよばれる年代で、日本が高度経済成長の只中に就職した時代背景を有することからマイホームに肯定的なスタンスなのは理解できるところです。ところが現代の20代の若者にあっても、決してマイホーム離れが定着しているわけではく、持ち家をもつことに肯定的に捉える数が総体的に多いことが分かります。

そして現代の20代のマイホームを購入したい理由のトップは、オリジナルな生活空間を手に入れたいというものです。もちろんアンケートにはウソの回答が含まれる可能性があります。しかしウソ回答による影響を考慮しても、強い購買意欲を持っていないだけでマイホームの購入に肯定的なスタンスを持つ人が依然多数を占めていることが分かります。